映画オールドのラストの意味とネタバレ考察!

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M・ナイト・シャマラン監督による最新ホラー映画オールドの劇場公開が世界各国でスタートしました。すでに見た人にとっては様々な謎や疑問が残る話だったのではないでしょうか。そこでこの記事では本作の解説と考察をしていきたいと思います。

なお、ネタバレを含みますのでまだ見ていない人、知りたくない人はくれぐれもスルーしてください。

映画オールドのネタバレ完全版!ラストの意味
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アナミカ・リゾート

主人公のガイと妻のプリスカは息子のトレント、娘のマドックスを連れてリゾートホテルにやってきます。ホテルの名前はアナミカ・リゾート。実はアナミカというのはヒンドゥー語で匿名の、名前のない、という意味があり、あの場所にぴったりな名前だったのです。

アナミカ・リゾートがどこに位置しているかについては物語の中で結局言及されませんでした。雰囲気はハワイのような南国のリゾートという感じでしたが、登場人物のみんながパスポートを持ってきている、という描写があったことからアメリカではない、海外の架空の国なのでしょう。

ちなみにロケ地となったのはドミニカ共和国で、あのビーチに特設の岩山のセットを設けて撮影が行われたそうです。

ガイとプリスカ

ガイとプリスカがこの場所にやってきたのには理由があります。二人の結婚生活は危機的状況にあり、この旅を最後に離婚しようと考えていたのです。プリスカは体に腫瘍ができていて肉体的にも精神的にも不安定な状態でした。

プリスカは過去にこだわる性格で仕事も博物館のキューレターをやっています。つまり日頃から古いものばかりを手に取って仕事をしているのです。ちなみにプリスカとはラテン語で、古い、もしくは古代の、昔の、といった意味があります。まさに映画の「オールド」にちなんだ名前だといえますね。

一方のガイは常に先のことばかり考える未来志向型の特徴を持っており、そのせいでプリスカとホテルでも口論になっていましたね。つまりあの夫婦はどちらも現在に目を向けておらず、プリスカは過去に、ガイは未来ばかりを見ていて、それこそが夫婦の間で亀裂が生じる原因となっていたのでした。

リゾートの朝食

ガイとプリスカたちが朝食を取っていると、そこにホテルのマネージャーがやってきます。そして彼らに今日の予定を聞き、秘密のプライベートビーチの存在をこっそり教えるのでした。一生に一度の思い出になると聞いてガイとプリスカはすぐにマネージャーの提案に乗りました。

一方、ほかのテーブルではドクターのチャールズ、妻のクリスタル、娘のカーラ、チャールズの母アグネスがウェイターに注文をしていました。家族に会話は一切なく、妻のクリスタルがわがままな注文をしているのが印象的でしたね。また、ウェイターを誘惑するような仕草を見せたりと夫婦関係もあまりうまく行ってなさそうでした。

隣の席では看護師の看護師ジャリンと心理カウンセラーのパトリシアが食事をしていて、パトリシアが突然てんかんの発作を起こして倒れてしまいます。実はこのてんかんのシーンには伏線が張られています。

一つはジャリンがドクターのチャールズに自己紹介したとき、チャールズは彼のことを間違えてジャックと呼びます。そう、このときからすでにチャールズには記憶障害の症状が出ていたのです。

また、パトリシアがこのときてんかんの発作を起こして以来、死ぬまで発作が起きなかったのにも注目です。ビーチでは何年も時間が過ぎたにも関わらず、死ぬまで発作が起きなかったのは彼女に与えられた薬が効いた、ということだったのです。

M・ナイト・シャマラン

ガイとプリスカの家族、チャールズとクリスタルの家族は同じ送迎者に乗って秘密のビーチに向かいました。そのとき運転手をしていた男は何を隠そう、本作の監督のM・ナイト・シャマラン監督です。

M・ナイト・シャマラン監督はこれまでも度々自分の作品に登場しており、ヴィジット
ハプニング
ヴィレッジ
アンブレイカブル
シックスセンス
スプリット
グラス
サイン
レディ・イン・ザ・ウォーターでもカメオ出演しているのでぜひ探してみてください。

本作のM・ナイト・シャマラン監督はただのカメオ出演にとどまらず、セリフも多く、重要な役割を担っていました。送迎バスの運転手というだけでなく、製薬会社の職員をつとめ、ビーチにいるゲストたちを監視する役割を果たしていましたね。

ビーチ

一向がビーチに着いたときにはすでに先客がいました。ラッパーのミッドサイズ・セダンです。彼は連れの女の子と来ていましたが、女の子は泳いでいるうちに溺れて死んでしまったようでした。そしてそこから次々と怪奇現象が起こり、観光客たちが恐怖に陥ります。

女の子が死んだかと思ったら、次はチャールズの母親のアグネスが胸の痛みを覚え、息を引き取ります。

すると、今度はトレントが急に11歳、マドックスが16歳ぐらいの体にまで成長してしまいました。

このことからこのビーチでは1時間が通常の2年に相当することが分かります。つまり24時間だと48年が過ぎたことになるのです。このビーチに二日もいればほとんどの人は死んでしまうのです。

これを知ってから彼らの目的はどうやってビーチから脱出するかになりますが、細い岩の道を通って来た道を戻ろうとすれば意識を失い、またビーチへと弾き飛ばされてしまいます。

岩を登ろうとしても海を泳ごうとしてもその間に猛スピードで時間が進んでしまうため大抵死に至るのでした。

途中、チャールズの娘のカーラが妊娠に子供を出産するくだりがありましたが、生まれてきた赤ん坊はあまりの時間の流れの速さに耐え切れずに出産後すぐに死んでしまいました。
それもそのはず赤ん坊は生まれてからすぐに数時間ごとにミルクを与え、また半年を過ぎた頃には離乳食が始まり、少しずつ普通の食事に変えていくといった集中ケアが必要だからです。

すぐに必要なケアが与えられなかった赤ん坊は命を落とし、やがて灰になってしまったのです。

病気

時間が猛スピードで進んでいくとともに登場人物の多くが体やメンタルになんらかの症状を抱えていることが分かります。

ラッパーのミッドサイズ・セダンは出血を引き起こす病気を抱えていたため、常に鼻から血がぽたぽた流れていましたね。

プリスカは良性腫瘍があり、それが膨らみ悪性となったのか緊急手術が必要となりました。

ドクターのチャールズは記憶障害を負い、マーロンブランドとジャックニコルソンが出ている映画の名前が出てこなかったですね。ちなみにあの映画は1976年公開のミズーリ・ブレイクです。

そしてパトリシアはすでに話した通り、てんかんの症状がありましたね。ガイの視力がどんどん悪くなっていった一方でプリスカの耳が聞こえなくなっていったのは老化の原因だったのか、あるいは別の病気の症状だったのでしょうか。

いずれにしても彼らは選ばれた人たちだったのです。

脱出

ビーチで最後まで生き残っていたのはトレントとマドックスの姉弟でした。二人はあと13時間ほどしかない残りの人生をどうやってやり過ごそうか考えていました。そのとき彼らがやったのは砂のお城を作るという遊びでしたね。すっかり老けた二人も中身はまだ5歳と11歳の子供なのです。

ちなみにあそこで二人が砂の城を作ったのは、本作が「Sandcastle」と呼ばれるグラフィックノベルを基にしているからです。砂の城は、この映画のテーマを象徴しており、日本語では砂上楼閣を意味しているといえそうです。砂上楼閣とは、基礎がしっかりしていないために長く維持できない物事、いつ崩れるかわからないはかない物などを指したりもします。つまりそれは人間の人生そのものを指しているともいえそうですね。

砂の城を作っている途中、トレントとマドックスはホテルマネージャーの甥っ子の子供がくれた暗号の紙をおもむろに取り出します。そこにはなんと「僕の叔父さんはサンゴ礁が嫌い」というメッセージが書いてありました。

それを見て二人はサンゴ礁の中を潜っていけば岩山の謎の力を避けつつ、ビーチから抜け出せると考えたわけです。

製薬会社

トレントとマドックスが海に潜っている様子を遠くで送迎バスの運転手が双眼鏡を使ってみていました。二人が水面に上がってこないことを確認すると、運転手の男は二人は溺れて死んだと本部に報告しました。

しかし本当はトレントとマドックスは見事サンゴ礁の中を潜り抜けてビーチから離れることに成功していたのでした。

製薬会社のラボでは研究者たちによる実験が行われていました。そこにはホテルの宿泊客たちをビーチに誘っていたマネージャーの姿がありました。どうやら彼が製薬会社の責任者のようです。

マネージャーに促されて研究者の中の一人が話始めました。なんでもてんかん持ちのパトリシアに使った薬が効果を発揮したんだそうです。ちなみに薬はゲストがホテルに到着したときに出されるウェルカムドリンクの中に混入していたのです。

パトリシアに使ったてんかんの薬は8時間以上も効果があり、それは通常の時間でいうと16年半に相当します。つまり今回の実験で少なくともてんかんの薬の開発には成功したのでした。

その分、犠牲者を出しましたが、これによって何百、何千もの人々の命が救われるというのが彼らの倫理的な言い分だったのです。

この製薬会社の名前は、Warren Warren。この名前、どこかで聞いたことがありませんか。そう、実は序盤のホテルの部屋に着いたばかりのシーンでガイが企業のパンフレットを見つけるシーンがありましたね。あのパンフレットがWarren Warren社のものだったのです。

あのときガイは子供たちに「子供たちはビーチに行っちゃいけないって書いてある」と冗談を言っていましたが、あながちあれは冗談ではなかったのです。

また、冒頭でホテルマネージャーの甥っ子が、僕には友達がいないんだと言っていましたが、あれは知り合う子供たちがみんなあのビーチに送られて消えていたからです。

ところがトレントとマドックスが生きて戻って来たことで製薬会社に終わりが訪れます。。トレントとマドックスはビーチで何気なく話しかけた人の中に警察官がいたことを思い出し、彼に犠牲者の名前が書いてある手帳を渡しました。名前を調べると、それが全て行方不明の人々であることが判明します。それによって警察が出動し、製薬会社の人間たちは次々と逮捕されたのでした。

つまり今度は製薬会社が築き上げてきたものがまるで砂の城のように崩れていったのです。

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